あくまでも攻撃的に = Power(強さ)
さらに広範囲を = Distance(距離)
より正確に = Accuracy(方向性)
グラファイトリーダーならではの
コンセプトです。

フィッシングロッドは強度的に優れていなければなりません。対象魚に負けない粘り強さも重要です。軽く操作性に優れていながら、内には計り知れないパワーを秘めていること。それでこそファイト中に自信を持って主導権を発揮することができると考えています。
さらにルアーロッドでは広範囲を攻められる遠投性能が求められます。しかもただ飛ばすだけではなく、より正確に狙ったスポットへルアーを届けられる、アキュラシー性能を備えたディスタンス能力。Power、Distance、Accuracyの三つがバランスよく揃ってこそ優れたロッドといえるのです。

PDAS(ピーダス)理論がゴルフを変える

ルアーロッドと同様に、ゴルフシャフトに求められる性能は、P(Power)、D(Distance)、A(Accuracy)、S(Sensitivity)で形成されると考えます。グラファイトリーダーのシャフトは、これら4つの要素をそれぞれバランスよく配することにより、あらゆるゴルファーにベストマッチするシャフトデザインを実現しました。

ブランクス マテリアル
より粘り強いブランクス、さらに軽快な操作性、もっと響く高感度特性。求められる実釣性能に最適なブランクスの提供こそ、グラファイトリーダーのリーダーたるゆえんです。

45゜方向に交差させ配列したカーボン繊維を織り込むことにより、組布より積層密度の均一性と方向性をUPしながら肉厚に成型される分、曲げ、捻れ、圧縮への強さに対して、さらに優れた特性を発揮してくれます。これによりブランクスのしなり戻り(形状復元力)が速いためエネルギーロスを最小限まで抑え、弾き感、振り抜きの良さ、飛距離、正確性を実現できました。
■採用製品:フィッシングロッド・ゴルフシャフト

この4軸組布は、オリムピック独自のスペシャル4軸組布で、斜めに配置した繊維の角度を63.4°まで傾斜させ、より高密度に組み上げることにより、軽くて剛性感の有るブランクスを作り上げることが可能となります。他の4軸組布や平織りカーボンとの組み合わせによる多軸構造で、さらにパフォーマンスの高いブランクス性能を実現できます。
■採用製品:フィッシングロッド

SUPER QUATTRO GRAPHITE CLOTH LVは最軽量4軸組布です。0°90°45°繊維の運動エネルギー効果を損なうことなく、23%の軽量化に成功。よりタイトに軽量化が求められるものや、細径への使用に効果を発揮します。
■採用製品:フィッシングロッド

精密な細ピッチで繊維を巻く構造と、各方向の繊維を高弾性化させ、運動性能が格段にパワーアップした「スーパークワトログラファイトクロス」。
■採用製品:フィッシングロッド・ゴルフシャフト

グラファイトクロスよりもグラファイト繊維の弾性率を引き上げ、さらに軽量化。軽量シャフトへのレイアウトに自由度が増し、クロス基材の特徴でもある優れた機械的特性を維持したまま軽量化に大きく貢献するハイグレード織物です。縦横に編み込まれた中弾性カーボン繊維同士があらゆる方向に高い剛性を生み出し、シャフトのポテンシャルをワンランク上へと押し上げてくれます。
■採用製品:ゴルフシャフト

単一方向性繊維だけではなし得ないフィーリングを生むグラファイトクロス唯一の弱点がウエイトでした。しかし、バランサーを兼ね備えるレイアウトを考慮したとき、抜群のフィーリングが生まれました。ブランクスに対する角度を変化させることにより、捻れ・潰れ剛性のバランスを最適なフィーリングが生まれるように調整しました。
■採用製品:フィッシングロッド・ゴルフシャフト

グラファイトクロスとの違いは、重量と成型厚み。タテ・ヨコの繊維構成比はそのままに、約10%軽量化し、構成された薄い織物です。見た目のシルエットもグラファイトクロスとは違い、カーボン模様の特徴でもあるマス目が大きく映し出され、軽いけれど強いというビジュアルインパクトも兼ね備えています。
■採用製品:フィッシングロッド・ゴルフシャフト

ライトウエイトグラファイトクロスは、織物の中でも最軽量を誇るスーパー織物です。グラファイトクロスのフィーリングをそのままに、レイアウトの自由度が増し、新しいフィーリングをもたらします。
■採用製品:フィッシングロッド

高強度であり耐衝撃性に優れたケブラー®繊維とカーボン繊維のコンポジット織物。カーボン単体ではなし得なかった、抜群の強度とフィーリングを誇ります。ブランクスに対して、バイアスカットで巻き込むことで、より多軸効果を発揮し、捻れ・潰れ方向の強度・ブランクスの追従性能がUPしました。
■採用製品:フィッシングロッド

※「ケブラー®」はイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーの登録商標です。

ケブラー®の強度・弾性率は、カーボンファイバーとグラスファイバーの中間の特性を持ち、特に靭性に優れたスーパー繊維です。繊維を編み込むことで、衝撃を和らげる工夫がなされている2軸織物を採用し、剛性・振動吸収エネルギーの両立が、シャフト性能アップに大きく貢献しています。
■採用製品:ゴルフシャフト

※「ケブラー®」はイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーの登録商標です。

引き揃えたカーボン繊維に、ボロン繊維を等間隔に並べたハイブリッドボロンは、カーボン繊維だけでは成し得ない金属的なフィーリングを生み出します。40tもある引張り弾性率を持つボロン繊維は、絶妙なフィーリングを醸し出すだけでなく、シャフトの運動性能をも飛躍的に向上させています。
■採用製品:ゴルフシャフト

さらに高品質素材を追求

弊社はカーボンプリプレグの素材自身を見つめ直し、カーボン繊維とプリプレグを構成しているもう一つの素材である樹脂に着目しました。そこで、「トレカ®T1100G」と「ナノアロイ®技術適用マトリックス樹脂」を組み合わせた高性能プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)を使用することで、靭性を維持しつつ、曲げ弾性率の大幅なアップを達成。さらに高弾性の最先端カーボン繊維「トレカ®M40X」の採用で、より高弾性のロッド・シャフトが誕生しました。

トレカ®M40X

繊維強度と弾性率の両方を極限追求した「トレカ®M40X」は、従来の40t炭素繊維と同等の弾性率を保持したまま、約30%の強度を向上しました。

トレカ®T1100G

高強度と高弾性率化の両立を実現した、東レ(株)炭素繊維「トレカ®T1100G」は、次世代航空宇宙向けに開発された最高強度の33t炭素繊維です。

トレカ®T700G

繊維特性はT700Sと比較して若干弾性で上回り、ナノアロイ樹脂とコンボジットすることで従来品より基本性能をワンランク上へと引き上げます。

革新的微細構造制御技術「ナノアロイ®」

ナノアロイ®テクノロジー

東レ(株)の「ナノアロイ®テクノロジー」は、相反し両立が困難な関係性だった樹脂の弾性率と破壊靱性について、靱性を維持しながら弾性率を向上させるという効果を実現させた革新的技術です。
※「トレカ®」「ナノアロイ®」は東レ(株)の登録商標です。

テクノロジー

オリムピック センシティビティ システム

ロッドの「感度」の良し悪しは、実際にロッドを作ってみてから分かるものでした。また釣り人によりその感じ方も様々で、評価の方法も確立していませんでした。私たちは『感度を数値化する』ために数々の試作と感度測定、実釣を重ねました。そして遂に「感度」の数値化に成功。『O.S.S.』(OLYMPIC Sensitivity System)が誕生したのです。
このシステムにより同じ条件で標準化された数値をクリアーしたロッドを提供することが可能になりました。実験はそれぞれのロッドの対象魚で行いますが、ここではロックフィッシュロッド・フィネッツァの実験経緯を紹介します。

◆人間の手は周波数を検知できる

人間の皮下にあるマイスナー小体とパチニ小体が周波数(振動)を検知できます。そしてこれらの受容器は特に指先に多く集中しています。人間の周波数識別能力は、15Hz〜120Hzで試験を行ったところ全ての周波数領域で±20%の範囲で識別が可能であったという試験結果があります。この報告により、ロッドの感度は周波数として人間が感知可能であるという事を元に実験を行うことができます。
※各小体の数、反応は個人差が非常に大きい。

◆メバルのアタリは2種類存在する

私たちはまず実際のメバルのアタリを測定してみることにしました。今回の実験では他社製ロッド2本とGOFS-762UL-S〈試作段階〉、GOFS-762UL-T G+(ガイド数が多い)〈試作段階〉、GOFS-762UL-T G-(ガイド数が少ない)〈試作段階〉の計5本のロッドにセンサー端末を取り付け、FFTanalyzer(高速フーリエ変換)とMeasuringAmp(加速度センサー)を使用してアタリの周波数をパソコン上に折れ線グラフで表示することにしました。タックルには3lbのフロロラインに1.4gのジグヘッドを使用。すると今回の実験では各ロッドに8回のアタリ、計40回のアタリを確認することができ、大きく2つのパターンに分けることができました。まずひとつめが①のグラフの「吸い込み・反転型」、それともうひとつが②の「追跡・ついばみ型」。波形の違いが出ているので、違う周波数が発生しているのが分かります。

◆各アタリが持つ周波数

前述の振動加速度グラフからロッドに伝わったアタリの周波数を算出した結果、主に「吸い込み・反転型」は6〜18Hzの周波数で、A社のチューブラーロッドではアタリの軌跡が1回のみでショートバイトの軌跡を表していました。このことからこのような低周波数の非常に小さなアタリに対してはアタリを感じてアワセで掛けるのではなく、いかにソフトなティップでオートマチックに掛けられるかが重要となります。もう一つの「追跡・ついばみ型」は、30〜40Hzの周波数領域であることが分かりました。この領域ではロッドによって明らかにグラフに差が出ていることから、いかにこの領域のアタリを感じとれるかが高感度ロッドの条件といえます。

◆固有振動数の違いが感じ方の違い

物は衝撃を与えたときに決まった振動数で振動します。これを固有振動数といいます。一般的に硬いものほど高周波、柔らかいものほど低周波といわれています。そしてもちろんフィッシングロッドにも固有振動数は存在し、それを測定したものが表③です。3lbのフロロラインにオモリ2号を付け、糸を指で弾いた64回の平均値を表示しています。これを見ると明らかにB社のロッドだけが低周波領域に偏った固有振動数を持つロッドである、ということがいえます。このそれぞれのロッドが持つ固有振動数の違いが、アタリの感じ方が違ってくる原因のひとつであると考えられます。

◆アタリが明確になるのは、共振状態

「共振」という現象が存在します。「共振」とは、固有振動数と外部から与えられた振動数が一致したとき振幅が最も大きくなる事、つまりロッドの固有振動数にアタリの周波数が同等であった場合共振状態となり「高感度」と感じる、ということがいえます。2つのアタリの周波数と③の固有振動数グラフを照らし合わせてみると、B社のロッドは「追跡・ついばみ型」のアタリを感知しづらく、フィネッツァはチューブラートップとソリッドトップどちらでも独自のアクション設定により、双方のアタリに対して感知できていることが分かります。特に感度に差がでる「追跡・ついばみ型」の30〜40Hzのアタリでは明確にその差が見てとれます。結果ソリッドトップであってもアクション設定次第でチューブラーと遜色ない高感度を実現できるといえるでしょう。フィネッツァのガイドの数による感度の違いについては、今回の実験ではみることができませんでした。

◆減衰率で比較するとその差はより明確に

上記の実験以外に、減衰率と感度にも注目しました。減衰率とは振動が減衰していく早さや、大きさを表したものです。アタリの周波数に対して減衰率が高いとアタリがきてもすぐに振動が収束します。つまりロッドを握っている手のひらで、振動として感じることが難しくなるのです。加振器を使い、測定されたついばみ型のアタリ(約30Hz)に対する各ロッドの減衰率をチェックしたところ、実使用感からリストアップした順位づけと一致しました。かなり明瞭な形で数値化できるので、感度を計測する上でのひとつの手段として有力な方法であるといえます。

ついばみ型のアタリ=30Hzにおける減衰率が最も低かったGOFS-762UL-Tと、最も高かったB社(ソリッド)の減衰率を時間波形にしたもの。波形の収束が遅い(減衰率が低い)ほど感度が高い。

そしてゴルフシャフトにも

グラファイトリーダー センシティビティ システム

ゴルフクラブのシャフトはフレックス、トルク、キックポイント、ウェイトが問われても、センシティブ=感度はこれまであまり重要視されなかったのではないでしょうか。もちろん感度以外の要素も重要ですが、それらの特性をさらに活かすための、確実なショットを生むための性能が、シャフトの感度だったのです。ショットの良し悪しを手のひらで感じ取り、シャフトの働きを瞬時に判断し、次のショットにフィードバックする。それを可能にするのが感度なのです。フィッシングロッドの開発で養ったノウハウは、G.S.S.(Graphiteleader Sensitivity System)として高感度シャフト生産に活かされています。

G-マップス

一般的に釣竿のブランクスは、カーボン繊維を長手方向に対して0°(縦)と90°(横)に配し、必要とされるパワーに応じてカーボンシート(プリプレグ)を積層させて作製します。
グラファイトリーダーでは、G-MAPSと呼ぶさらに進化させた製法を採用することで、パワーと強度を高めたブランクスを作り上げることに成功しました。G-MAPS製法とは、極薄のカーボンプリプレグを使用して多層構造を取り入れ、さらに一部の層に繊維角度を長手方向に対して斜めに配することで、捻れ剛性も高められる物性的に優れた手法です。
よって、G-MAPS製法のブランクスは、軽量だけれどもパワフルという従来の一般的製法では、成し得なかった性能を持ったハイテクブランクスとも言えるのです。これに4軸組布や多軸織物など組み合わせると、究極とも言えるブランクスを作り上げることが可能になります。
ロッドは、図のようにしなったり、捻れたりする事によってパイプ上の断面が変形しても瞬時に真っ直ぐに戻ろうとします。G-MAPS製法は卓越した形状復元力で、かつてないしなやかでバネのようなしなり戻りを実現しました。
※イラストはイメージです。

オートクレーブテクノロジー

「オートクレーブ製法」とは、ボーイング787の主翼やレーシングカーのボディー等々の生命に関わる重要な部品を生産するために用いられている特別な成形方法です。
従来の硬化工程や成形方法と異なり、専用の硬化炉を用い、加熱過程に「脱気し真空状態にする」ことと「更に加圧」することでカーボンシートの積層間に存在する気泡(ボイド)をできる限り排除できる画期的な成形方法です。「高品質」「高純度」「安定した強度の実現」また、それによる「更なる軽量化」が期待できます。

東レ・カーボンマジック(株)
http://www.carbonmagic.com/
この画期的な成形方法「オートクレーブ」を弊社の主要カーボン材料メーカーであり、業界トップの東レ(株)の子会社である「東レ・カーボンマジック(株)」社とのコラボレーションにより実現しました。